こんにちは。
プラザセレクトグループ代表の三谷浩之です。
私は外部から見ると精力的で前向き「楽しく仕事」をしている印象を持たれているようです。そういう印象を持たれてそのようなお声をいただくことに私自身は好意的に受け止めています。しかし現実的な話をすると私は「楽しい仕事などない」と思っています。社会に出てすぐの新人や本当にまっさらな新しいことをやる場合はその新鮮さに楽しいと思う時期があるでしょう。しかしそれが日常になってからもずっと仕事が楽しいことなどありえないというのが私の持論です。
社会に出て20年程度。会社員時代も若い頃から成果を出して周囲の同年代に比べると高い地位と年収を得ました。30代で起業してすぐに黒字化、そして今も会社は増収増益。周りから見るとすごいなぁと思ってもらえることもあるでしょう。私自身も恵まれているこの環境にありがたく思っています。とても運が良かったし社員含め多くの周囲に助けられてありがたいです。今の自分の一端を外から見れば冒頭のような印象になるのもわかります。社長でお金持ってて自由そうで人生楽しくやってるんだろうなと。私ならそう思って見ます。現実にそう思っていました。しかし当の本人は仕事自体を楽しいだなんて思ってやっていません。むしろ苦しい。修行、苦行。そもそもお客様からお金をいただく重大な責任があることをやっているのに楽しいわけがありません。さらに会社を存続させ自分だけでなく社員と関係者の生活を守るという絶対失敗できない責任は重い。自分だけなら適当にやって野垂れ死んでも誰も困りませんからね。
社会に出て最初に就職した会社の社長がおっしゃっていました。
「楽しいテーマパークに入る時には入場料がいる。お金をもらって仕事をしているのに会社に来るのが楽しいならこっちが入場料もらわないといけない」
ほとんど話したことない雲の上の存在でしたがカリスマ性を感じとても尊敬できた憧れの人でした。当時の私も上述したように、若くして社長で成功してかっこいいなぁという印象を持っていました。そして今、私は当時のその方くらいの年齢。規模は全く及びませんが私も社長になって成長企業を牽引している立場となり思うことがあります。
大変だっただろうな、苦しかっただろうな、何か犠牲にしていただろうな、苛立ちと焦りがあっただろうな、それでも前を向き夢を語りみんなに道を示していたんだろうな、と。そしてそのマイナス部分を背負ってでも、それをはるかに凌駕する夢や希望が実現した時の喜びも感じていたのだろうな、と。
自分が今大変なことをしているということを言いたいわけではありません。誰もがそれぞれの立場と責任の中でいろんな想いを抱え自分の人生と戦っているだろうことを前提に私の想いを重ねそれぞれの人生をがんばろうと伝えたいのです。
うまくいかないことのほうが多い。思った通りにいかない。理想としているありたい姿とは程遠い自分。そんな時に弱気になる。逃げ出したくなる。楽な方に進みたくなる。その気持ちは十分わかります。なぜなら私自身がその気持ちと毎日戦っているからです。そこまでする必要ないやん、もう十分やん、そんな悪魔のささやきなど毎日、いや数時間数分ごとに私の脳内で聞いています。しかしその一瞬の感情に屈さず、いやまだだ、まだやれると自分を鼓舞して一歩ずつ進んできたから今の自分があるのも事実。私は自分の過去の経験で前向きにやることで得られる何かがあることを知っています。だからそれがあることを信じてほしい。短期的に見れば失敗や絶望は腐るほどあります。しかし長期的に見ればそれはよい経験であり自分を成長させる糧です。完全無欠、間違いのない人間などいません。七転八倒、恥をかき、嫌な思いをして、時に惨めで情けない気持ちを潜り抜けて理想の自分に近づく。もしかしたらこんな風にしなくても行ける近道があるのかもしれません。しかし私はこれしか知らない。
仕事について言えばお金をもらってさせていただいている以上はお支払いいただいたお客様に最大限お喜びになっていただけるようにしなければなりません。未熟さでご満足までに届かずお叱りを受けることもあります。しかしそれはこちらの事情。お客様には関係ありません。信用してお任せいただいた想い以上の想いで応えることを目指さなくてはいけません。それを果たすこと、そこにある責任、それが仕事。だから仕事は苦しくて当たり前。お金をいただく以上この原理原則はずっと追いかけてきます。
だったら開き直ろう。どうせそうなんだから受け入れるしかない。環境や他人や弱い自分のせいにするのではなく、その良いも悪いも一切合切を受け止めて「仕事を楽しむ自分」になろうというのが私が行き着いた仕事観。
「楽しい仕事」はないけど「仕事を楽しむ自分」はある
そんな風にやっていれば周りも応援してくれて、誰かが喜んでくれる。するともっと仕事の質が上がり、成果が上がる。そうなるときっと楽しい気分になる。その楽しさが仕事への誇りになる。そして誇りある仕事ができる自分になる。すると人生も楽しくなる。誇れる人生になる。そうなれば今度は自分が周囲を応援する番になる。その輪が広がると「にこっとなる笑顔」が増える。
それが今私が行きついている「仕事」というものの本質。大変な時もあるけど私は仕事を楽しんでいます。誇りある仕事をしよう。
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