こんにちは。
プラザセレクトグループ代表の三谷浩之です。

みなさんは目的と目標の違いをしっかり理解して行動していますか?
これ実は意味が分かっている人でも行動している最中で、いつのまにか目標が目的化してしまっている人が多いです。ということで今回はそんなことを書いてみようと思います。

まず目的と目標とは何なのか?

目的 ⇒ 基本的に不変 目指すべき最終到達点 抽象的なことが多い 定性的(数字で見えにくい)

目標 ⇒ 変化も可 最終ゴールに向かうための指標 具体的なことが多い 定量的(数字で見える) 

違いで言えばこんな感じだと思います。具体的な事例でよく知られている教会を作っている3人の男の話を簡単に引用します。

《寓話始まり》
あるところで3人の男がレンガを積んでいました。その男たちに旅人が声をかけました。
「何をしているんですか?」
1人目の男は、ふてくされた感じで「見ればわかるだろ。レンガを積んでいるんだよ。暑い日も寒い日もこれをやんないといけなくてしんどいし、大変だよ。なんで俺がこんなことしないといけなんだ。」とブツブツ文句を言っている。
2人目の男は、先ほどの男のように辛そうではなく答えた。「俺はここでレンガを積んで壁を作っているんだ。これが俺の仕事でこれで給料をもらって家族を養っている。大変だけどご飯を食べるためには仕方ないし、仕事があるだけましさ。文句言ってたらバチが当たるよ。」と半ばあきらめ、半ば受入れている感じ。
3人目の男は、目を輝かせて活き活きとレンガを積んでいた。「俺はここに教会を作っているんだ!歴史の残る建物になるぜ。そしてこれができたら多くの人がここに集まって祝福を受けて幸せな気持ちになるんだ。素晴らしいと思わないか。そのために俺は今レンガを積んでいるのさ!!」《寓話終わり》

これでピンと来る人もいるでしょう。

1人目の男 ⇒ 目的は特になし やらされ感満載 
                      たぶんずっとブツブツ言いながらやっている
2人目の男 ⇒ 目的はお金を稼ぐこと 生活のために仕方なく働いている 
                       流されるままに生きて主体性はない
3人目の男 ⇒ 目的は後世に残る仕事をして人の役に立つこと 
         自分の仕事や生き方に誇りを持ち前向きに生きて人生が充実している

3人とも目的はばらばらですが目標はきっとあると思います。1人目の男でさえも日暮れまでにあと〇個レンガを積まないといけないという数を見ているでしょうし、2人目の男もこれだけ積めば〇円もらえるとお金を計算しているはずです。私に言わせれば2人目の男は目的があるだけでも十分。その自分の見えている範囲内で他にもいろいろ考えているかもしれません。3人目の男は、1人目、2人目と同じことも目標にしながらも、きっともっと広い視野で物事を見ています。崇高であり素晴らしいと思います。全体工程を何日縮めようとか、もっと安くて早くできる方法を生み出そうとか、建った後にみんなが使いやすいようにするアイデアを出そうとか、実働でもっと効率的に美しくできるやり方で動こうなどと多くの改善やアイデアを出して目標設定をしていることでしょう。

これを見てわかるように、目的意識の差で目標設定の数もその内容の濃度も全く変わります。この今の差が数年後に全く違う人生の結果となるでしょう。そして日々生きていく上での充実度も違ってくるはずです。これが目的を持って生きること、目的を持って仕事をすることの重要さです。

とは言え、立派で崇高な目的を持たないといけないと思うとそんなの俺には無理だよとなってしまうものです。私はもっと気軽でいいと思うのです。家族を養うという目的を持っている2人目の男でも十分立派です。その人その人が思う「為したい何か」でいいと思います。

ここで最も大切な事は「目的を持って生きること」「目的を持った行動をすること」です。目的と目標がごちゃまぜになると自分が何をしたかったのか、何をしているのかもわからなくなってしまい袋小路に入ってしまうこともあります。だからこそしっかりと目的と目標の違いを明確化して、その過程でも自分がぶれていないのかどうかの振り返りをすることが大切です。よく目標を紙に書いて見直している人が目標達成していると言われますが正にそれです。目標だけでなく目的も忘れないように目に入れる仕組みを自分に課すと良いかもしれませんね。

「目的はこれ、そのためにいつまでにこれをする」 この明確化が大事です。

時に自分に問いかけましょう。
「それなんのためにやっているの?」
これが答えられなかったり、最初に思っていたのと違うことになっていたら要注意です。

目的と目標を明確にするだけで、今の時間が輝き、今やるべきことが明確になり、将来に希望を抱けるようになり、その積み重ねの結果として素晴らしい未来を手にできると私は信じています。